シニアのための国内旅行完全ガイド|おすすめスポット・宿選び・移動のコツ

公開日時:2026-07-03
|
更新日時:1970-01-01
村上 由紀
村上 由紀
ひとこと: 「車椅子でも旅はできる」——それを証明し続けている、バリアフリー旅行の専門家です。
広告

「そろそろ温泉にでも行きたいけど、長時間の移動は疲れるし…」

「宿はどこを選べばいいかわからない」

「最近は旅行代金も高くなって、なかなか踏み切れない」

——こんな声、よく聞きます。

実は、シニア世代にとって国内旅行は最高の「健康投資」 だということをご存じでしょうか。新しい景色を見て、美味しいものを食べて、ゆっくり湯船に浸かる——それだけで心も体もリフレッシュ。運動不足の解消にもなります。

この記事では、2026年最新の情報をもとに、シニアが安心して楽しめる国内旅行の選び方を徹底解説します。さらに、すぐに使える3つの完全プランもご用意しました。

 

第1章:なぜ今、シニアの国内旅行が注目されているのか

2026年現在、日本の65歳以上の人口は約3,625万人、総人口の29.3%を占めています。団塊の世代が後期高齢者に突入し、「時間とお金があるけれど、体力には自信がない」 という層が急速に増えているんです。

そうした中で注目されているのが 「ゆっくり」「無理しない」「自分に合った」 旅行スタイル。従来の「観光地をハシゴする」旅行から、「一つの場所に滞在してゆっくり過ごす」 スタイルへのシフトが起きています。

旅行会社のデータを見ても、「ゆったり」「少人数」「健康志向」 の旅行商品が人気を集めています。選択基準も「有名かどうか」から 「自分に合っているか」 へと変わってきているんです。

 

第2章:すぐに使える!シニアにおすすめの国内旅行プラン3選

ここからは、「歩きやすさ」「バリアフリー」「ゆったり感」 を基準に設計した、すぐに使える旅行プランを3つご紹介します。移動・宿泊・観光がバランスよく組まれているので、そのまま予約するだけでOKです。

 

🌸 プラン①:北関東「温泉療養」3日間——ゆったり歴史の湯を巡る

テーマ:心身を癒やす、歴史ある名湯めぐり

こんな人におすすめ:温泉が好きな方、夫婦や友人同士でゆっくり過ごしたい方

関東圏に住むシニアに特に人気の高い北関東。那須・喜連川・伊香保——いずれも歴史ある名湯で、移動もスムーズです。

 

1日目:那須温泉へ——皇室も愛した静寂の湯

  • 午前・午後:東京駅から新幹線で約75分、那須塩原駅へ。駅からバスまたはタクシーで那須温泉郷へ向かい、旅館にチェックイン。
  • 夕方:夕食後、早めに温泉へ。那須温泉は皇室の別邸もある静かな温泉地。泉質はアルカリ性単純温泉で、肌に優しく疲労回復に効果的です。

2日目:喜連川温泉へ——足湯めぐりの小さな町

  • 午前:ホテルで朝食後、那須高原や那須どうぶつ王国などを散策。那須の爽やかな空気を存分に吸い込みましょう。
  • 昼前:ホテルをチェックアウトし、車で栃木県の喜連川温泉へ移動。現地の旅館にチェックイン。
  • 午後:喜連川温泉の町をゆっくり散策。町中に足湯が点在しており、歩きながら気軽に立ち寄れるのが魅力です。歴史ある公衆浴場「喜連川温泉共同浴場」もおすすめ。

3日目:伊香保温泉の石段街を楽しんで帰路へ

  • 午前:車で群馬県の伊香保温泉へ移動。365段の石段街が有名で、両側に土産物店が並びます。ゆっくり休みながら登れば、1時間ほどで一通り楽しめます。
  • 午後:伊香保温泉で日帰り入浴を楽しんだ後、渋川駅から新幹線または在来線で帰路へ。

このプランのポイント:

  • 3日間で3つの異なる泉質の温泉を楽しめる
  • 移動はすべて車またはタクシーで完結(レンタカーがあればさらに便利)
  • 1日あたりの観光は1〜2か所に絞っているので無理がない

 

プラン②:瀬戸内「美食と文化」4日間——しまなみ海道をゆっくり巡る

テーマ:海の幸と芸術を堪能する大人の贅沢旅

こんな人におすすめ:歴史・芸術・グルメに興味がある方、ドライブが好きな方

瀬戸内エリアは温暖な気候と美味しい食材、そして美しい景観が魅力。しまなみ海道をドライブしながら、アートと絶景を楽しむ贅沢な旅です。

1日目:広島到着——平和と食の街を味わう

  • 午前・午後:各地から広島駅へ。駅近くのホテルにチェックイン。
  • 夕方:広島市内を散策。平和記念公園や原爆ドームを見学。歴史を感じる場所です。
  • :広島名物のお好み焼きを夕食に。広島風お好み焼きは具材がたっぷりで食べ応え抜群。

2日目:しまなみ海道をドライブ——アートと絶景の島々

  • 終日:レンタカーまたはチャータータクシーで広島を出発。しまなみ海道をドライブし、生口島(いくちじま) の瀬戸田へ。
  • 午前:建築家安藤忠雄が設計した耕三寺と平山郁夫美術館を鑑賞。アートと瀬戸内の景色が融合した特別な空間です。

  • :瀬戸田の港町で新鮮な魚介料理を堪能。

  • 午後:港周辺をのんびり散歩。釣り好きなら、釣り体験も可能です。
  • :瀬戸田または尾道の海辺のホテルに宿泊。地元の日本酒や海鮮料理を楽しみながら、瀬戸内の夜を満喫。

3日目:尾道の坂道と猫の細道を散策

  • 午前:車で尾道へ移動。
  • :ロープウェイで千光寺公園へ。頂上から瀬戸内海の多島美を一望できます。その後、古い石段の道をゆっくり歩きながら下山猫の細道では、のんびりくつろぐ野良猫たちに出会えます。

  • 午後:尾道駅前の商店街で買い物を楽しみ、その後広島方面へ戻ります。

4日目:広島でゆったり過ごして帰路へ

  • 午前:広島市内で朝食後、時間があれば縮景園を散策。

  • 午後:広島駅から新幹線で帰路へ。

このプランのポイント:

  • しまなみ海道は日本一のサイクリングロードとして有名ですが、ドライブでも十分楽しめます

  • アート鑑賞・グルメ・絶景とバランスの取れた内容
  • 4日間あるので慌てずゆっくり回れる

 

プラン③:奈良「1日散策」文化コース——古都の歴史と四季を味わう

テーマ:歩きながら古都の風情を満喫する日帰り旅
こんな人におすすめ:日本史や仏像に興味がある方、日帰りで気軽に出かけたい方

関西圏在住の方に特におすすめの日帰りコース。奈良は観光地がコンパクトにまとまっており、1日あれば主要スポットをゆっくり巡れます

午前:吉城園で日本庭園を満喫

  • 10:00JR奈良駅に到着。駅で奈良交通1日バス券を購入し、バスで県庁東へ。
  • 10:15:名園「依水園」に隣接する吉城園(よしきえん) へ。入場無料でありながら、四季折々の美しい日本庭園が楽しめる隠れた名所です。

昼:破石町で静かなランチと新薬師寺

  • 12:00:吉城園から歩いて破石町(わりいしちょう) へ。このエリアには静かなレストランやカフェが点在し、地元の野菜を使った料理を楽しめます。
  • 13:30:ランチ後、徒歩で新薬師寺へ。国宝の日光・月光菩薩像など、見応えのある仏像が安置されています。

午後:東向商店街で買い物と甘味処巡り

  • 15:00:バスまたは徒歩で近鉄奈良駅周辺へ。東向商店街は奈良土産の宝庫。奈良漬や赤米など、地元ならではの逸品が揃います。
  • 16:30:商店街や駅周辺のカフェで休憩。堀内果実園のフルーツパフェは、地元の果物をたっぷり使った人気メニューです。

  • 17:30:近鉄奈良駅またはJR奈良駅から帰路へ。

このプランのポイント:

  • すべて徒歩+バスで完結するので運転不要
  • 日帰りなのでお財布にも優しい
  • 仏像・庭園・グルメ・買い物とバランスが良い

 

第3章:宿選びのポイント——シニアに優しい宿の見極め方

旅行の満足度を左右する最大の要素が宿選びです。以下のポイントをチェックしましょう。

✅ バリアフリー対応を確認する

「バリアフリー対応」と謳っていても、内容はピンキリ。以下の項目を事前に確認することをおすすめします。

  • 段差の有無(玄関・廊下・浴室・トイレ)
  • 手すりの設置状況(トイレ・浴室・階段)
  • 車椅子対応の有無(広さ・段差解消)
  • エレベーターの有無とサイズ

国土交通省も、宿泊施設のバリアフリー化は交通分野に比べて遅れていると指摘しています。事前の確認が必須です。

また、「全旅連シルバースター部会」 という団体が、高齢者に優しい宿泊施設づくりを進めています。シルバースターのマークが付いている宿は、ある程度の高齢者対応が保証されていると考えてよいでしょう。

 

✅ 食事対応をチェックする

シニア旅行で食事の満足度は非常に重要です。

  • 和食・洋食・バイキングの選択肢
  • アレルギー対応の有無
  • 食べやすいメニュー(柔らかい・薄味・小分け)
  • 食事時間の柔軟性(早めの時間帯に対応しているか)

ホテル評論家の間でも、「シニア向けの食事プラン」 が充実している宿が高評価を得ています。

 

✅ 温泉は「かけ流し」か「循環」か

温泉旅行の場合は、源泉かけ流しかどうかもチェックポイント。循環式より新鮮な温泉成分を楽しめるのがかけ流しの魅力です。また、露天風呂へのアクセス(段差の有無、距離)も要確認です。

 

✅ 予約前に口コミをチェック

「シニアでも大丈夫だった」「段差がなくて安心」といった同世代の口コミは非常に参考になります。「バリアフリー」というキーワードでの口コミ検索も有効です。

 

第4章:移動手段の比較——新幹線・高速バス・レンタカー・飛行機

移動は旅行の最大の体力消耗ポイント。自分に合った移動手段を選びましょう。

🚄 新幹線——快適さ最優先ならこれ

新幹線は長時間移動において最も快適な手段とされています。座席が広くてゆったり(グリーン車ならさらに快適)、揺れが少なく乗り物酔いしにくい、トイレが近く頻繁に使える、車内販売で飲み物や軽食が買える——これらが主なメリットです。

デメリットは料金が高いこと。東京〜京都間で約13,320円以上かかります。ただし、指定席を確保すれば確実に座れるので、計画的な旅行には最適です。

2026年の変更点として、JR各社で往復乗車券が廃止されるなど、割引制度に変更があります。事前に最新の料金システムを確認することをおすすめします。

 

🚌 高速バス——コスパ最強だが長時間は要注意

高速バスの最大の魅力は圧倒的な安さ。東京〜京都間で約3,000〜8,000円と、新幹線の半額以下です。

ただしデメリットも大きい——座席が狭い(特に3列シートは厳しい)、長時間の着座(8〜9時間は身体に負担)、トイレの頻度が限られる、夜行バスは睡眠の質が落ちる。「安さより快適さ」を優先するなら、新幹線をおすすめします。

 

🚗 レンタカー——自分のペースで動けるが運転負担あり

自分のペースで動けるレンタカーは、複数の観光地を回りたい場合に便利です。ただし長時間の運転は疲れる、ナビ操作に不慣れな場合はストレス、駐車場の確保が必要、運転中は景色を楽しめない——といったデメリットもあります。

「ドライブそのものを楽しみたい」という方にはおすすめですが、そうでなければ他の手段を検討しましょう。

 

✈️ 飛行機——遠距離なら選択肢に入る

北海道や沖縄など遠距離の場合は飛行機も選択肢に。最近はLCC(格安航空会社)も増え、料金面での選択肢が広がっています。

ただし、空港への移動・搭乗手続き・保安検査など、体力を使う工程が多いのが難点。出発の2時間前には空港着が基本なので、トータルの時間と体力を考慮しましょう。

 

第5章:シニアが知らないと損する「お得」情報

旅行費用を抑えるために、知っておくべき割引・助成情報をまとめました。

🚆 JRのシニア割引

JR各社では65歳以上を対象とした割引制度があります。ただし、会員制のものが多く、事前登録が必要です。

2026年の注目ポイント:

  • JR九州「ジパング倶楽部」 :会員限定でJR九州線が30%割引
  • JR四国:2026年3月14日から割引条件が変更
  • 往復乗車券の廃止に伴い、割引制度が見直し中

事前に各JR会社のサイトで最新情報をチェックすることをおすすめします。

 

🏨 宿泊割引・キャンペーン

  • 読売旅行の「七夕セール」:国内日帰りツアーは2,000円引き、宿泊ツアーは最大10,000円引き(2026年7月7日まで)
  • JRE Travelの宿泊クーポン:対象施設に宿泊する旅行で6,000円引き
  • 各自治体の旅館・ホテル助成事業(地域によって内容が異なります)

 

👴 シルバー人材センター主催ツアー

シルバー人材センターが主催する旅行は、一般のツアーより安価で、同じ世代の参加者が多いのが特徴です。費用を抑えられる、同じ年代の仲間と旅行できる、ペースが合いやすい——これらのメリットがあります。お住まいの地域のシルバー人材センターに問い合わせてみる価値は十分にあります。

 

🏛 博物館・美術館のシニア割引

多くの博物館・美術館では65歳以上を対象とした入館料割引を実施しています。事前に公式サイトで確認しておくと、当日の出費を抑えられます。

 

第6章:事前準備のチェックリスト

せっかくの旅行を台無しにしないために、事前準備は入念に

📋 持ち物チェック

  • 常備薬+予備(旅行中の体調変化に備えて多めに)
  • 診断書(万一の時のために)
  • 健康保険証(コピーも携帯)
  • 歩きやすい靴(新しく買った靴は旅行前に履き慣らしておく)
  • 着替えの予備(天候変化や体調不良に備えて)
  • 携帯電話の充電器(地図や連絡に必須)
  • 小さな懐中電灯(夜間の移動に便利)

📋 事前にやっておくこと

  • かかりつけ医への相談(旅行の可否、薬の調整)
  • 旅程表を家族に渡す(連絡先・宿泊先を明記)
  • 自宅の留守管理(郵便物の停止、新聞の休刊)
  • 天候チェック(訪問先の気候を事前に確認)
  • 予約の再確認(宿・交通機関の予約を出発前に必ず確認)

 

まとめ:自分に合った旅行を見つけよう

シニアの国内旅行は 「無理をしないこと」が何より大事です。

  • 移動は新幹線飛行機(長時間のバスは避ける)
  • 宿はバリアフリー対応と食事の質を重視
  • 観光は1日1〜2か所に絞ってゆっくり
  • 割引制度を賢く活用してコストを抑える

「たくさん回ること」より「心と体が休まること」 ——それがシニア旅行の本当の価値です。

今回ご紹介した3つのプランは、いずれも実際にシニアが楽しめるように設計されています。気になるプランがありましたら、ご自身のペースに合わせてアレンジしてみてください。

2026年、あなたにぴったりの旅先が見つかりますように。

関連リンク:

  • JR各社のシニア割引情報(各社公式サイトで要確認)
  • 全旅連シルバースター部会(バリアフリー宿泊施設の情報)
  • お住まいの地域のシルバー人材センター(お得なツアー情報)
  • 高齢ドライバー相談ダイヤル#8080(運転と旅行の相談も可能)

 

広告
トップに戻る↑
次のページを読む→